今回はマルタ共和国の離島にあるゴゾ島のオススメスポットについて解説していきます。
目次
基本情報

ゴゾ島はルア空港、またはマルタの首都・バレッタから、バスで終点の港まで約1時間、そこからフェリーで30分ほどの場所にあります。
フェリーの乗船料は往復4.65ユーロで、早朝から深夜まで頻繁に運行されていますので、時間も心配しなくて大丈夫です。
マルタ本島が、列強国に翻弄され続けてきたという激動の歴史をご存知の方もいるかと思います。
ゴゾ島は面積がマルタよりさらに小さいこともあり、中世から他国の船の通りかかる頻度が高く、マルタ本島よりも常に厳しい状況にさらされてきたようです。
16世紀にはトルコ人が、ゴゾ島の人口のほとんどを奴隷化し、島外へ連れ出してしまいました。これにより、ゴゾ島の人口は激減し、いろんな国へ散り散りになってしまったのです。
トルコ人による侵略が終わった後も、18世紀までなかなか人口が回復しないくらいのダメージを負いました。何ともおぞましいエピソードですが、この歴史がゴゾ人のメンタリティーに影響を与えているのは、どうやら自他共に認めるところのようです。
ゴゾ島のオススメ観光スポット
タ・ピーヌ教会

タ・ピーヌ教会は「教会のそばを通りかかった農民が聖母の声を聞き、その後人々の病を治した」という話から、奇跡の教会と呼ばれています。(縁起の良さそうな呼び名です)
前々ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世も訪れた大変ありがたいスポット。ここには「病気治ったよ、ありがとう!」と書かれたお手紙から、ギブス、髪の毛など、病にまつわるものまで展示されています。
拒否することなく全て展示している教会は、カトリック信者が90%を占める、マルタの信仰心を象徴しているともいえるでしょう。日曜日のミサには、多くの人々が集まっています。
バスは1時間に1回くらいしかこないので、充分観光出来ます。隣に小さな町もあるので行ってみるのもありかもしれませんね。
要塞チタデル

ゴゾ島をぐるりと一望できる絶景ポイントで、迫力のあるフォルムがかなりかっこいいです。
チタデル内の大聖堂は、外からは見えなかったドームが中に入ると突如現れる摩訶不思議な場所で、旧市街でのお散歩は、それぞれのお家に玄関戸や飾りの個性があって見ているだけでも面白いです。
地元の人たちも沢山きています。大聖堂前の広場では子供達がわいわいしていて可愛かったです。

ジュガンティーヤ神殿

紀元前3600~3200年頃に建てられた世界で最も古い巨石建造物で、数トンにも及ぶ巨石が荒々しく積み上げられている様子はまさに迫力満点です。
マルタ語でジュガンティーヤが「巨人」を意味するように、巨人が住んでいたという伝説さえ残っています。
マルタ島で見つかったほかの巨石神殿とは違い、貝やサンゴを多く含む頑丈な石灰岩で覆われた、ゴツゴツとした外壁が印象的。この神殿からの出土品はゴゾ島ビクトリアのゴゾ考古学博物館とマルタ島バレッタの国立考古学博物館に展示されています。
- 大人:9ユーロ、
- 子供:5ユーロ、
- シニア:7ユーロ、
- 12~17歳は7ユーロ、
- 5歳以下は無料
ソルトパン

マルタ島の北西約6キロに浮かぶ、ゴゾ島の北部海岸沿いに位置するソルトパンは、約350年にわたって続く塩田です。
岩を正方形にくり抜いて作られた塩田は、海岸沿いに約3キロも続いています。
チェス盤のように並ぶ塩田の景色はフォトジェニックで、塩田を実際に歩くこともできるので、記念撮影することも可能です。
塩田を使った伝統的な製法で毎年6~9月に作られた塩は、大粒で非常に旨味が濃く、塩田のそばの岩をくり抜いて作られたお店では、塩を試食したりお土産用に購入することもできます。店主がいるときは塩の作り方を紙芝居で教えてもらえますよ。
アズールウィンドウ

マルタのゴゾ島に位置する有名な観光スポットでした。
海に突き出た岸壁が長年の海水の侵食などでアート型となっており、その自然美から世界遺産に登録されていました。
アズールとは「空色の」という意味があり、アズールウィンドウはまさに窓の向こうに真っ青な海と空が見える「青い窓」でした。
しかし、2017年3月の嵐によりアーチ部分は崩壊し、アズールウィンドウはなくなってしまいました。
現在は消えてしまったアズールウィンドウを写真におさめようとする人々の撮影スポットになっています。
カリプソンの洞窟

ゴゾ島の北部のヴィクトリアよりバスで約30分のところにある、赤い砂浜が続く遠浅のビーチが美しいラムラ湾にあります。
ギリシャ神話「オデュッセイア」に登場するオデュッセウスが船で難破してたどり着いた場所とされていて、絶世の美女であった妖精カリプソに引き留められて、洞窟で7年間も過ごしたと言われています。
現在は、落石のため洞窟内へ立ち入ることができませんが、洞窟の上に展望台が設けられていて、オデュッセウスとカリプソが眺めたであろうラムラ湾とサンディビーチの眺望を楽しむことができます。
フォークロア ミュージアム
ゴゾ島の中心部のヴィクトリアにそびえるチタデル要塞の中にある小さな民族博物館で、ヴィクトリアからバスで約10分と観光アクセスも良好です。
15世紀に建てられた石造りの建物を改装して博物館として利用しています。ゴゾ島で昔使われていた石臼や機織りなどの道具や生活用品、様々な民芸品などが展示されていて、当時の庶民の暮らしぶりを知ることがで着る貴重な施設です。
ゴゾ大聖堂や考古学博物館などの観光スポットも近くにあり、周辺の博物館4か所を巡れるお得なチケットも販売されています。
バスツアーもオススメ

こんなに魅力的なスポットで溢れているゴゾ島ですが、かなり田舎です。
バスもなかなか来ないのが残念なところ。レンタカーは確かに便利ですが、海外で運転するのは勇気がいりますよね。道も狭い所は本当に狭かったです。
そうなると、少し便は悪くなるけれどもバスが一番です。
ですがここで、「1日18ユーロでいつでも乗り降り自由のバスツアーがあります!」
世界の観光都市ではおなじみの真っ赤な二階建てバス、見かけたことがある方も多いのでは?いつでも乗り降り自由で、その日であれば何度でも乗れますし、なんと日本語での説明アナウンスも付いているのです。安心ですよね。
特に日帰り観光の人や、基本的にはホテルやビーチでゆっくりしたいけど、1日くらいは精力的に観光したい人にはおすすめです。
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